【ネタバレ注意】映画「君の名は。」観たけどイマイチ意味がわからなかった人のために解説

この映画は、流れていく時間が複数あり、さらに戻ったりするから、解りにくいかもしれません。

時間軸

冒頭

最初のタイトル曲「夢灯籠」が流れるまでは
2021年から2022年頃
  • 立花瀧が23歳頃
  • 宮水三葉が26歳頃

ふたりとも東京で暮らしているシーンです。

2人がすれ違いながら出会わず、
「誰かを探しているような気がする」
この気持は「こんなことがあったから」
と回想のように本編の時代に物語は続いていきます。

本編の時代

ここでは、2つの時間が平行して流れます。

立花瀧と宮水三葉の年齢はふたりとも同じ17歳の高校2年生

解りやすく並べると
  • 宮水三葉の住む糸守町は2013年
  • 立花瀧の住む東京は2016年

結びの時期

再び冒頭と同じ年代に戻ります。
2021年から2022年頃
  • 立花瀧が23歳頃
  • 宮水三葉が26歳頃

ふたりとも東京で暮らしていて、再会するまで。


本編の時代の詳説

大きな流れ

2人の入り変わりが始まり

同じ17歳の高校2年生の立花瀧と宮水三葉

でも生きている時間と場所が違う2人が、目覚めると寝るまでの1日中中身が入れ替わる。
入れ替わりは、1日単位で、ランダムに週に2、3度の頻度で発生する。


メールや電話は通じない

2016年の立花瀧が電話やメールをしても、宮水三葉の電話もメール無いから通じないということになりますね。
2013年の宮水三葉から電話やメールをしても、2013年の立花瀧はまだ三葉のことを知らないので、「知らない人からの電話とかメール」ということになっちゃいますね。


このように時間が違っているから、お互いにメールとか電話ではコミュニケーションを取ることができない。

コミュニケーションは、それぞれのスマホに日記として書き込んだり、ノートに書き込んだり、腕や顔への落書きで行いました。


彗星事故で三葉が無くなったので入れ替わり終了

そして、2013年10月4日に糸守町に彗星の一部が落下して、宮水三葉は亡くなります。

2013年10月4日の彗星の落下で三葉が亡くなった後は、入れ替わる片方が無くなったので、入れ替わりが起きなくなります。


糸守町を訪問

居ても立ってもいられなくなった立花瀧が、記憶から書き起こした風景画を頼りに三葉を訪ねると、彗星の落下で消滅した糸守町、被害者名簿にある宮水三葉の名前を見つけてしまいます。


時間よ戻れ、そして

時間がずれて入れ替わっていたことに気づいた立花瀧は、宮水神社の御神体に備えられた口噛み酒を飲めば、三葉との「結び」が再現してもう一度、彗星落下の前の時間の三葉と入れ替われるのではとチャレンジします。

そして、彗星落下の当日の朝の三葉との入れ替わりに成功し、三葉と糸守町のみんなを救うために奔走します。
でも、入れ替わっている「偽物の宮水三葉では駄目だ」と悟った立花瀧(身体は三葉)は、自分の身体がある御神体のところまで三葉(身体は立花瀧)に会いに行きます。

ただし、御神体のところにある身体と時間はこんな関係
  • 2016年11月ころ 御神体のところに立花瀧の身体(中身は宮水三葉)
  • 2013年10月4日 御神体のところに宮水三葉の身体(中身は立花瀧)

これでは、会うことはできません。

でも、夕暮れの「かたはれ時」の奇跡が時間を超えて2人を直接合わせてくれました。
ここで感激の再会
心と身体の入れ替わりが元に戻ります。
そして、住民の避難計画を引き継いだ三葉が、町長である父の元に避難指示を出すように交渉に行く。


この後、気づくと瀧はなぜここ(御神体のところ)にいるかさえわからなくなっていました。
そして時が流れます。


時系列に細かく整理

時系列を整理しようとすると、2013年の糸守町の時間(三葉時間)は彗星落下のニュースなどで10月4日を中心に特定できます。でも、2016年の日付って、一体何月何日なのか特定する手がかりかないのですよね。とりあえずデートの日を2016年D日とします。
【追記】広告動画のスマホ画面の解析から、2人は2013年と2016年の同じ日に入れ替わっていましたので修正。
【参考】映画「君の名は。」トリビア。スマホ画面解析。入れ替わった日は同じ日

小説 君の名は。 (角川文庫) で、三葉が最初(入れ替わりとしては2回目以降のはず)に瀧のスマホの日記を読んでいるところでは、9/7の書き込みがあるのでこれ以降に入れ替わりが始まったのだと推測できます。

【追記】広告動画のスマホ画面には、9月5日が東京生活、ど田舎生活の始まり日でした。
とすると、映画での設定と小説での設定が矛盾していることになります。

  • 三葉が最初に日記を書いたのが9月5日とする。
  • 「こんな生活いやや」と石段のところで叫んだ日=豊穣祭の日の次の日に入れ替わりのときに初めて日記を書いていた。

この2つから豊穣祭の日は9月4日
三葉が糸守高校で「昨日は変やったよ」と言われた日=豊穣祭の日
(小説版では、テッシーと早耶香から別れたときに「私はこれから不幸な夜のお務めだけど」と書かれている。映画でも同じ設定だと仮定)
そして、この「昨日は変やったよ」の昨日は9月3日。これが第1回目の入れ替わり。


隕石落下前後を時系列で詳しく

映画「君の名は。」隕石落下前後の身体と意識の入れ替わり図

2013年10月4日の衛星落下の日に、三葉の身体は2回生きたことになります。
1回目は三葉の身体に三葉が居て、2回目の前半は三葉の身体に瀧が居ます。
2回目がこの日の時点で意識が入れ替わってしまったのなら、三葉の意識は隕石落下を体験していないことになるので、物語の辻褄が合いません。

いろいろ考えて整理したのが上の図です。
口噛み酒を飲んだ瀧の意識は、2013年10月4日の朝の三葉の身体に入り、空になった瀧の身体に、隕石落下直前の三葉の心が入ったと考えれば納得できました。

以下に詳しく説明。

(2016年10月2日(日))三葉時間2013年10月2日(水)

最後の入れ替わり。
「東京生活10」という日記を三葉が瀧のスマホに残しているので、入れ替わりは10回くらいあったと推測。ただ、最初の数回は入れ替わりに気づいていない可能性あり。
三葉(身体は瀧)が、奥寺先輩とデートの約束


(2016年10日3日(月))三葉時間2013年10月3日(木)

瀧と奥寺先輩がデート
【追記】瀧くんは、高校2年生なのに、学校をサボって奥寺先輩とデートしたことになるのでしょうか?

三葉が瀧に会うために東京に来る。
小説 君の名は。 (角川文庫) にで三葉ちゃんが瀧君に会いに東京に行ったシーンの描写に
街頭テレビには『ティアマト彗星・明日最接近』の文字
というのがあります。なので、この日は10月3日で確定ですね。

そして、2013年(中学2年生)の瀧に出会って組紐を渡す。
でも、この時の瀧はまだ三葉のことを知らないので「お前、誰?」と言う。
三葉はショックで帰ったあと、おばあちゃんの一葉に頼んで髪を切ってもらう。

(2016年10月4日(火))三葉時間2013年10月4日(金)

三葉なんとなく学校をサボる。夕方、テッシーが電話で三葉を祭りに誘う。
髪を切った三葉が浴衣姿でテッシーと早耶香の前に現れてびっくり。
そして、3人で彗星見物。20時42分そこに彗星が落下


(2016年10日3日(月)+3週間くらい後の金曜日)

瀧+奥寺先輩+司の3人が糸守町に。
そして、三葉が3年前になくなったことを知る。


(2016年10日3日(月)+3週間くらい後の土曜日)三葉時間、再演2013年10月4日(金)

瀧が御神体で口噛み酒を飲んで、三葉時間2013年10月4日(金)の三葉と入れ替わり
瀧(身体は三葉)が、学校に行って避難を呼びかける。
テッシーと早耶香と3人でで強引な避難作戦
瀧(身体は三葉)が、町長に避難指示の説得。これは失敗。

御神体のところで、瀧の身体に入って気づいた三葉は、糸守町がクレーターになって無くなっていることに気づき「あの時、死んだんだ」と気づく。
でも、この時の三葉は、10月4日夜の彗星落下に遭遇していないので「あの時」は経験してないはずだが・・・。細かいことは気にせずに感動しようね。
【追記】上に描いた意識の入れ替わり図のように考えると、すぐ上の見え消しの疑問は解決。

御神体のところで、カタハレ時に瀧と三葉が会う。
入れ替わり解消。
三葉(中身も三葉)が町長のところに
(そして、その後の記事などから、避難がされたことがわかる)


結びの時期

本編の時期から5年後
高校生だった立花瀧は大学4年生になり、就職活動をしています。

何故か気になる糸守町の彗星災害の記事を読み返すシーンで
「偶然にも街をあげての避難訓練をしていたので奇跡的に住民のほとんどが無事」
ということがわかります。
立花瀧や宮水三葉の活躍が街の人を救ったのですね。
でも、瀧にはその記憶がありません。

立花瀧や宮水三葉は何度か街ですれ違い、何かを感じながらも会うことができません。
その間にも、テッシーと早耶香にすれ違ったり、ローソンでバイトをする糸守高校の悪口少年たち、牛丼を食べている糸守高校の悪口少女、高校生になった四葉などのカットが出で、「みんな無事」だとわかります。

そして、最後、季節が変わり、瀧も社会人となって通勤。
すれ違う電車でお互いを認識して、無事出会うところで物語は終わります。


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