【ネタバレ注意】ストーリー構成から考える「君の名は。」の魅力

全体のエピソードをごく簡単にまとめると
  • 男女間の人格の入れ替わりが発生・・・あり得ないこと
  • 彗星の一部が隕石となって落下。死亡・・・あり得るけど、滅多に起きると思わないこと。
  • 消えてしまった。でも、潜在意識に残っている記憶から湧き起こる出会い・・・「一目惚れ」とか、現実にあるよねぇ。有っていいよね。それっていいよねぇ。
と、あり得ないことから、あり得ること、そして、有っていいよねということ、と、だんだん現実に迫ってくるのですね。

あり得ないだけで終わってしまったら、遠いおとぎ話。
でも、これは違う。

歴史の辻褄を合わせるためか、因果律を満たすためか、消えてしまう確かな記憶。
でも、すべては消えてなくて、かすかに残っている「感覚」

三葉と瀧が大人になったシーンでは、こんな感じ。
これだったら、現実に誰でも持っていても良いようなもの。
そして、近くまで行きながら、何度もすれ違って出会えない。

映画に登場している2人は気づかないのに、見ている観客はまるで神様視線のように判っている。
だから、「ああっ、そこ、それに気づいて」という気分になってくる。

そして、ようやく出会える二人。
見ている全て人がほっとする瞬間で終わる。

見事だよね。 男女の入れ替わる、あり得ない。から 隕石の衝突から町の人を救う。。。かなりスーパーマン的で、自分に重ならない大きな行動に展開して、 そして、「一目惚れ」するように出会う二人を見せて、観客に一気に近づいてくる。 この観客の心理を巧みについたストーリー構成がまったくもって素晴らしい。

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